人工透析ついて
【受付時間】9:00~12:00 / 14:00~17:00
【休診】火曜午後、木曜午後、土曜午後、日曜、祝日
同時透析19床、当院では2つの人工透析で治療を行っています。
- 血液透析(HD)
- 血液濾過透析(HDF)
血液透析(HD)
血液ポンプを使用し、体内の血液を毎分200ml程度のペースで体外へ取り出し、人工腎臓(ダイアライザー)へ送ります。人工腎臓には、人工膜から作られた中空糸と呼ばれる無数の細い管があります。内部を血液が流れ、外側を透析液が毎分500ml程度のペースで流れており、老廃物を透析液側に排出し、物質交換をしながら血液を浄化していきます。きれいになった血液は、体内に再び戻されます。
1回の透析は4時間~5時間ほどかかり、週2回~3回の利用が必要です。透析中はベッド上での読書など、お好きなことをしながら時間を過ごせます。
血液濾過透析(HDF)
血液透析濾過器を使用し、血液透析と血液濾過を同時に行う方法です。透析液を流しながら濾過でき、補充液も注入できます。通常の血液透析や血液濾過と比べ、大小さまざまな物質や老廃物のスムーズな除去につながります。
また、血圧低下になりにくく、透析困難症(血液透析による血圧低下の症状)や透析アミロイド症(長期透析による合併症)などの方に適した透析方法です。
6つの特徴
送迎車による透析前後の
送迎を行っています
送迎車による透析前後の送迎をしております。利用については運行状況・利用者の状況によります。
出張透析、帰省透析、旅行透析を
行っています
出張透析、帰省透析、旅行透析など、臨時透析もお受けしています。ただし、ベットの空き状況によります。事前にお問い合わせ下さい。
※医師の紹介状、透析条件などのデータ、各種保険証(保険書・特定疾病療養受給書・障害手帳)の持参をお願いします。
透析液の清浄化を行っています
エンドトキシン捕捉フィルタ(ETRF)と言うフィルターを使用して、透析液から細菌やエンドトキシンを除去しています。また、各種透析装置の保守点検や透析液の管理は臨床工学技士が厳密に行っています。
優しい穿刺を心掛けています
人工透析に使用する針は、通常の針と比べて2倍以上の太さがあります。そのため、穿刺時に痛みを感じる方もいらっしゃると思います。当院は長年人工透析に従事してきたベテランスタッフが多いため、穿刺時に痛みを訴える方は非常に少ないです。優しい穿刺を心掛けていますので、ご安心ください。
安心して
人工透析ができる環境です
当院は同時透析19床と小規模の透析施設のため、ドクター、スタッフともに少数先鋭です。患者様へ目が行き届く環境なので、安心して人工透析が行えます。
透析室風景
設備・機器
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透析用監視装置(18台)
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血液濾過透析兼用装置(1台)
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HDF対応多用途透析監視装置
人工透析の流れ
01お問い合わせ
まずはお電話でお問い合わせください。お問い合わせの際、最初に「人工透析について~」と仰っていただけるとスムーズな回答ができます。
02ご来院
決められた時間までにご来院をお願いします。来院後、更衣室で透析を受けやすい衣類に着替えていただきます。また、体重測定を行います。
03透析開始
ベッドに移動していただき、体調をお聞きします。また血圧を測定します。特に問題なければ、透析を行います。透析中はリラックスしてお過ごしください。
04透析終了
透析時間が終了したら血液を体内に戻し、針を抜きます。血が止まったことを確認してご帰宅の準備をしていただきます。
人工透析が必要になる原因
人工透析が必要になる原因の多くは腎機能の低下が関係しています。腎臓は通常、血液を濾過して老廃物や有害物質を取り出し、尿として排出する役割があります。体に必要な成分は腎臓で再吸収され、体内の水分と電解質のバランスをコントロールするのも腎臓ならではの特徴です。他にも赤血球の増加や血圧の調整に欠かせないホルモンの分泌、ビタミンDの活性化やカルシウムの九州を促進するなど、生きる上で必要不可欠な機能を担っています。
「肝心要(肝腎要)」という言葉があるように、腎臓は私たちの体にとって重要な役割を担っている臓器です。しかしながら、何らかの原因で腎機能が低下している場合、機能を代替しなければなりません。その手段の1つとして透析治療があるのです。
腎臓が悪くなるとどうなる?
腎機能の低下により血液をうまく濾過できず、体内に不要な水分や老廃物が溜まりがちになります。腎機能の低下が3か月以上続いている場合は、慢性腎臓病と診断しますが、症状が悪化すると「尿毒症」のリスクが高まります。頭痛や吐き気、食欲不振、倦怠感、体のむくみ、高血圧や貧血などの症状が現れ、全身の機能にさまざまな悪影響を及ぼすのです。
さらに重症化すると、せん妄状態や全身けいれんなどの神経・精神症状がみられ、興奮時には呼吸困難に陥ることもあるなど、命に関わるリスクも否定できません。自覚症状が少ないまま進行するケースが多いため、定期健診や生活習慣の見直しなど、重症化の予防には早めの対策が大切です。
慢性腎臓病の3大原因
慢性腎臓病(CKD)の3大原因として、主に以下の疾患が挙げられます。
糖尿病
糖尿病を発症すると、血糖値が高い状態が続きます。糸球体と呼ばれ、尿を濾過する腎臓の組織が傷つけられてしまい、腎機能が低下していきます。透析を必要とする約4割の方は、糖尿病を原因とする合併症「糖尿病性腎症」を発症しています。
高血圧
高血圧の状態が続くと動脈硬化のリスクが高まり、血管の柔軟性が失われて硬くなります。腎臓は無数の細い動脈から成り立っており、動脈硬化によって血管内部が狭くなると、血液が十分に行き届きません。腎硬化症を発症する原因になり、腎機能が低下する原因にもなります。
慢性腎炎
慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)とは、糸球体を中心とする炎症が慢性化している状態です。腎機能が低下し、たんぱく尿や血尿などの症状が1年以上続いてしまいます。1日あたり1g以上のたんぱく尿が続いている場合、10年後までに約3割が慢性腎不全に悪化するというデータもあるため、特に注意が必要です。